本書は、プロマネの仕事の具体的な内容を体系的に学びたいという人に向けに書かれたプロマネ入門書です。実際の現場での知見や管理表などを豊富に記載しました。プロジェクトの規模は100人月以下の中小規模を対象とし、内容を理解するためにはソフトウェア開発経験が少なくとも5年以上必要かと思います。
2019.2.10
全文(290ページ)を公開しました。
下記よりダウンロードできます。
プロマネ基礎知識の習得にご利用ください。
2019.6.1
第1章 プロジェクトマネジメントとは何か
第2章 事前準備のプロセス
第3章 計画のプロセス
第4章 実行のプロセス
第5章 管理のプロセス
第6章 振り返りのプロセス
第7章 ノウハウ継承のプロセス
抜粋
【プロジェクトマネジメントのまとめ】
なぜプロジェクトというものが発生し、なぜプロジェクトマネジメントというものが必要になり、プロジェクトマネージャという職種が生まれたのかということについて、次にその背景を説明します。
現在端末機器レベルにおいても、数百万行を超えるソフトウェアも珍しくありません。このような大規模な開発を行うためには、どうしてもプロジェクト体制を組み分業体制による開発が必要となります。その結果一人の開発者がコントロールできる領域は限定的にならざるを得ず、システムの全体像を把握することは全く困難な状況にあります。アプリケーションの開発者においても、設計業務・プログラム作成・評価業務などが分業体制となり、個々の開発者にとっては自分が担当する業務以外が見えなくなっているのが実態です。この見えない状況を放置したままでは、開発がうまく行くわけはありません。
プロジェクトマネジメントとは、このような分離分業の間に発生する情報分断を埋め、開発プロセスを統合的にまとめあげることを意味しており、その役割を担う人がプロジェクトマネージャ(プロマネ)なのです。
プロマネという職種が生まれた時代的な背景を時系列的に整理すると次のようになります。
1.ハードウェアおよびOS・開発言語の進化によってソフトウェアの大規模な開発が可能になった。
2.その結果ソフトウェア開発業務の工程別ないしは機能別の分業が始まった。
3.業務の分業は、情報の分断を発生させ開発が困難になった。
4.その結果情報の分断を埋め、開発プロセスを統合的にまとめあげる職種であるプロマネが生まれた。(統合プロジェクトマネジメント)